木の葉は木全体を覆う。一定の長さの比になるたびに2つの枝に分かれるという規則。これだけでもすべての方向に伸びた枝の構造を作り出すことができる「自己類似性（Self-Similarity）」がフラクタル構造だ。人間も宇宙の1つの構成員として、このような宇宙の観点からの描写的なアプローチが可能だが、画面の底辺には、絡み合った人間関係のつながりが内在されている。

そして 交じり合う明るく輝く金、銅、銀色にところどころに見えるラインは、私とあなたの振り切ることのできない絆のように姿を見せている。このように、象嵌青磁の洗練された模様を 運用した「クラック象眼」と茶碗の高台を作品に融合させた絵画的な発想の転換がフラクタルシリーズだ。同時に) 西洋画家ムン・スマン(文水萬 作家,서양화가 문수만)の梅花皮から出発したインスピレーションが、人間も宇宙の結晶体だと造形的に昇華させることにより得た創造的な結実といえる。

ムン・スマン作家(문수만 작가)はこのように語った。「足先に踏まれる名前も知らない雑草の根にも存在する理由があるように、万物の摂理を悟る天上天下唯我独尊というでないか。無秩序に絡み合って いるが、一つ一つすべて繋がっている網のように私の仕事は、結ばれているものを一つずつ解いていく過程だと考えています。人生はすべていいことばかりではない。私が人間的に近寄るための業の旅と考え、絡みあった問題を善に解きながら、私もまた発展していると信じます！。

△文=Economic Review/權銅哲 美術のコラムニスト